Green Zone ☆☆☆

アメリカと言う国は非常に興味深い。良い意味で懐が深いというか、、、この映画もブッシュ政権イラク政策への批判、少なくとも疑問を提起しているものです。こういった映画が堂々と上映できること(もしくはされてしまうこと?)がある意味すごいと思います。

小生、どうも中東政情には疎く、何度聞いても混乱してしまうのですが、結局イラク戦争の真の目的とはいったいなんだったのか、、、果たして大量破壊兵器は存在したのか。この映画は最前線でその発見の任務に携わる兵士がその任務に疑問を持つ話。世が世なら主演のMatt Damonでさえ非難されかねないと思います。まあ、やはりこのアメリカ合衆国言論の自由には敬意を示すべきなんでしょう。

同時期に公開されたThe Hurt Lockerに比べるとリアリティに欠け、もっともっとエンタテインメント色が強くなっています。Bourneシリーズを製作した監督の作品なので当然とは思いますが、、、こういった内容を楽しんでしまってよいのだろうか、、、かといってThe Hurt Lockerは難易度が高い。微妙なところです。(ちなみに「Hurt Locker」の意味ですが、「究極の苦痛にさらされる場所」という意味だそうです。)

Avatar」「District 9」もそうですが、最近いろいろな意味で戦争を考える映画が多いように思います。「Avata」rはNative Americanとの戦争までさかのぼるという解釈もありますが、戦争と占領というテーマ、改めて考えてしまいます。そういった経験のあまりない日本民族は幸せなのかもしれません。どこかで読みましたが、一般的に日本人が外人に対して親切でやさしいというのは外から攻めいれられた経験がないからだという説もあるくらいです。

いろいろ考えましたが、ちょっと星4つをつけるには重過ぎる映画なので星3つ☆☆☆。