Steve Jobs逝去

いったい世界中の何百万人、もしかしたら何千万人の人がこの話題に関して書いているのだろう。2011年10月5日、Steve Jobs氏が56歳の若さでなくなりました。近い将来起こるだろうと思ってはいましたが、実際に起こってみるとやはりショックな出来事でした。今回の件をJohn Lennonが亡くなった時と比べる人も多いですが、私にとっては確実にそれ以上のインパクトがありました。Steve JobsMacintoshに関してはいろいろな思いがあるので、拙文をしたためてみたいと思います。

私とMacintoshとの出会いは確か1988年の正月だったような気がします。1984年の有名なテレビコマーシャルに関しても知らないわけではなかったけれど、「なんだか新しいコンピュータみたいなもの」くらいしか認識がありませんでした。そんな私が、初めて「Macintoshって、どうやらスゴイモノらしい」と感じたのが1988年のお正月にもらった年賀状。その年賀状は神戸に住んでいた友人からのもので、手書きでもなければスタンプでもない一風変わった「印刷」で描かれた龍の画でした。その龍の傍らに書かれていたのが「マッキントッシュで描きました」と言う言葉。当時ワープロにさえ触ったことがなかった私からすればコンピューターで絵が描ける事自体が驚き。知識として知らなかったわけではないのですが、初めてMacintoshと言う物を身近に感じると共にほのかな憧れを感じた出来事でした。

そんな私も社会人となりPersonal Computerを買うことになるのですが、この時如何にその友人が裕福だったか知ることになります。確か彼が使っていたのはCxかCi、、、50−60万円はしたのではないでしょうか。当時の私にはそんな高価なものは買えるはずもなく、結局買ったのはNECのPC9801 Note。そして、実際に憧れのMacintoshを手にしたのは1991年頃、Macintosh Classicでした。買ったのは当時有名だった秋葉原のSTEPという店。確か内蔵HDDは105MB、メモリは512Kだったような気がします。ちょっと古くなったSE30と最新のClassicで迷った挙句にClassicを選んだ記憶があります。(ここでClassicを選んでしまうところがセンスないな、と思いますが。。。)白黒のCRTを搭載した非力なマシンでしたが、それでも10万円以上したような気がします。

ちょうど同じ頃、会社でOS9を扱う商品の部署に移動したのですが、そのソフトウエア製作にMacintoshを使うこともあり、身の回りにMacintoshがあふれる生活になりました。ガジェットオタクの私としてはこれは非常にうれしい話。家のClassicでは考えられないスピード、カラーモニター。おかげで6.0.7にはかなり詳しくなりました。そして、忘れてはならないのが、、、このMacintoshが縁で現在の家人とも知り合うことにもなりました。考えてみればSteve Jobsは我々の仲人とも言えなくないのです。この家人を通じて購入したのがPower Book Duo 250。このマシンは最高でした。調べてみると1993年に発売されて1994年に販売中止しているので、発売してすぐに買ったのですね、、、白黒ながらアクティブマトリックス液晶搭載、ドライブ等余計な物は一切なく、モデム内蔵。自称「さすらいのモバイラー」だった私には最高のモデルでした。(ちなみにその前はEPSONのWORDBANK NOTE2というA4サイズでフルキーボード、単3乾電池で動くモデム内蔵のワープロを持ち歩いていました。このモデルは通信途中で8 bitから7 bitへの切り替えが出来るという優れモノで、あえてプリンターのインターフェースもオプションという、かなりマニアックなモデルでした。)

その後、アメリカに転勤になったのですが、なぜかオフィスはWindows 3.1ばかり。自分のDuo250にSystem7を入れてGomtalkで日本語化をしたりして遊んでいましたが、結局日本語のSystem7は触らずじまい。帰国後のオフィスもなぜかWindows隆盛になっており、だんだんとMacintoshから離れていく生活になりました。今から思えばその時期はちょうどAppleの業績が悪化して行った時期でした。

それから長い間Appleから離れていました、、、、確かにG3は憧れだったし、iMacにも興味がありました。しかし会社のマシンと互換のないPCを家に置くことは難しく、、、確かにSteve Jobs復帰後のAppleは格段に魅力的でした。そんな私が再びApple製品を買うことになったのはiPod Mini。これは2004年の発売だったので、ほぼ10年間Apple製品から離れていたことになります。2004年になるとiPodも市民権を得ており、使い勝手もかなり良くなっていました。その後、iPodの第4世代、家人用にShuffle、Nanoの第3世代、第4世代と来て、最近では夫婦そろってiPhone、そしてiPad。本当はメインのマシンもMacにしたいのですが、子供が学校の延長線上で使うこともあり断念。次こそはMacを、、、と思っている今日この頃です。

こうしてみると、何のことはない私も世間の人たちと同じようにちょうどSteve Jobsが作った商品しか買っていないことに気がつきます。(Newtonはちょっと魅力的でしたが、私はPalmでした。Palm PilotもUS Loboticsのやつ、Palm V、Clie T400とTH55の4機種使いましたね、、、おっと、それってちょうどApple製品から離れていた時期とほぼ一緒だったりします。)結局ミーハーなだけじゃん、とも言えますが、それだけ商品が魅力的なのだとも言えると思います。Steve Jobs最後の商品となったiPhone 4Sも私は買ってしまうのだろうなあ、、、デザインはiPhone 4とあまり変わりませんが、内容はかなり良さそう。しかもこんな記事まで出ています。興味深いので全文引用します。

ジョブズ氏の魂、新型iPhoneに宿る これは嘘ニュースです

 米アップル社が4日に発表した高機能携帯端末(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)4S」に搭載される音声対話型検索機能「Siri(シリ)」に、iPhoneの産みの親で、5日(日本時間6日)に死去したスティーブ・ジョブズ前CEO(最高経営責任者)の人格を移植していたことが分かった。ネットユーザーからの質問に同社が公式に認めた。

 「iPhone4S」は昨年発売の「iPhone4」の改良型。デザインはそのままだが、基本ソフトのアップグレードや、内蔵カメラの画質向上など多くの点で改良が加えられた。

 中でも今回最も大きな改良は「Siri」と呼ばれる対話型検索機能だ。従来の音声検索では「アメリカ人、ホットドッグ」のように単語に区切って話しかける必要があったが、Siriでは「どうしてアメリカ人はあんなに口の回りをケチャップで真っ赤にしてまでホットドッグを大量に食べるの?バカなの?死ぬの?」のように通常の口語体で話しかけても内容を認識し、それに対して適切な回答を提示する。またプレゼンで「君は誰か?」と問われた際、Siriは「控えめなパーソナルアシスタントです。」と答え、来場者の笑いを誘っていた。

 ところが、会場で展示された4SでSiriを試した人物が「こんにちは、スティーブ。」と話しかけたところ、「やあ、何だい?(Hello,lads?)」と返答したことから、「Siriの正体はジョブズ氏ではないか」との憶測が飛び交い始めた。また別の人物が「アンテナの調子がよくないようだ。」と話しかけると、「それは他のスマートフォンでもよくあることだ。」とコメントしたことが、人格移植疑惑にいっそうの拍車をかけた。

 アップル社は5日、同社のホームページでジョブズ氏の死去について、「彼の魂はアップル社の根幹として永遠に残り続ける」とのコメントを発表。同時に4S内蔵のSiriに、いわば「ジョブズ氏の魂」とも呼べる人格プログラムを導入していることを明らかにした。

 「iSteve(アイスティーブ)」と名づけられたこの人格移植プロジェクトは、ジョブズ氏が膵臓がんを患っていることが判明した04年から、本人の指示により極秘に開始。今年9月末の段階で氏の基礎人格の96%までデータベース化を完了させた。データ量は250エクサバイト(1テラバイトの2.5億倍)に上ったという。4Sに導入されたSiriはこの擬似人格iSteveプロジェクト実用化の初期段階に当たるとみられる。

 数々の革新的なデジタル製品を生み出してきた「天才」ジョブズ氏の死去にともない、アップル社の経営を危ぶむ声もあるが、この懸念に対し同社広報は「これからもアップルは人々を驚かせ続ける。そう、iSteveならね。」と不安を払拭するコメントを発表した。

虚構新聞」ですから当然冗談なのですが、実は本当なのではないか、本当であって欲しいと思ってしまう内容です。世間では「Jobs後のApple」に興味が集中していますが、どうなっていくのでしょうか、、、Appleにはいつまでも良い商品を作り続けて欲しいと思います。

ありがとう、Steve Jobs