Blood Diamond ☆☆☆☆

おそらく皆そうだと思うのですが、子供が出来てからはこの手の社会派の映画を好んで観ることがなくなりました。あまりに残酷で、直視できません。特にこれが遠い昔の出来事ではなく、今も現実に起こっていることだと思うだけでゾッとします。さらにこんな映画を作ることが良いのかどうか、ここまでの資金があったらアフリカを助けるべきなのではないだろうか、いや、こうやって現実を世界に知らしめることも必要なのだ、と勝手に1人で議論し始めてしまいます。この映画の中で、攻撃にあって横転した救急車に記者団が出くわすシーンがあるのですが、バスを降りた記者団は、観光客よろしくみんなで現場の写真を撮りだします。そんなことしないで助けんか、普通!第3者的に観ると滑稽なのですが、我々がメディアを通して見るアフリカの惨状は、このようにして撮影されているのだと思うとやはり複雑な心境になります。
ところで暗くなっていても仕方ないので話を変えますと、、、Leonardo DiCaprio。いい俳優になりました。Titanicの頃はただの2枚目オニイチャン俳優、くさい芝居だなあと思っていましたが、今やアカデミー賞に常にノミネートされる超演技派。過日観たDepartedも素晴らしかったですが、今回はその上を行く!この映画の映画評でよく目にする表現ですが、文字通り微妙に心を開いていく主人公が本当にうまく表現されています。それからこの人、この映画の後、撮影時に出会った少女に援助金を送り続けているとか。ハリウッドのセレブによくありがちな話ですが、素直に良い人なんだと思いたいと思います。

決して好きな映画ではありませんが、素晴らしい映画だし、たまにはこういった映画も観ないといけないのかな、、、と久々の星4つ☆☆☆☆。