複雑さと共に暮らす - デザインの挑戦

複雑さと共に暮らす―デザインの挑戦

複雑さと共に暮らす―デザインの挑戦

休暇は友人M本氏の薦める本を読んでみようとまず読んだのがこれ。面白い本ではあるけど、結局は簡素さが全てではなく複雑性は必要不可欠だみたいな論調で、そりゃそうだよなあ、となんとなくすっきりしない。論の核心に迫るとその都度肩透かしにあってしまうような気がします。AffordanceもSignifierも、若干言葉の遊びっぽい。恐らく著者のこれまでの本を読んでいないと理解が深まらないのかもしれません。
いくつかの気付きの中の一つ、Logitech社のHarmony Remoteのくだりで思ったのだけどオブジェクト指向的な日本語を使う日本人にはあのような発想は理解できないのではないか、ということ。日本語的にはまずは「Blu-ray Playerを」がまず先に来て「再生する」とか「停止する」と言う風になるけど、行動を基点とすると「再生したい」が先に来て次に「Blu-rayを」「VoDを」となる。Harmonyは後者。言語構造は頭の中の論理構造、日本語を母国語とする人間には理解できない発想もあるのかもしれない、と思います。面白いけど、あえて星3つ☆☆☆。