A Memory of Geisha ☆☆☆☆

HiroS2006-08-18

Not bad, not bad at all, と言うのが感想です。さゆりと言うゲイシャさんの恋の物語ですが、巷で言われているほど変な映画だとは思いませんでした。というか、かなり良いんではないか、、、と個人的には思います。

確かにちょーっと中国入ってるなという景色や、それってちょっと大げさじゃない?と言う場面もありました。しかし、Hollywoodで作られる映画はほとんど英語。舞台がフランスであっても英語でしょう。(The Messenger: The Story of Joan of Arcはどうなる?完全にフランスの映画なのにフランス人の監督が英語で撮っている。大体からこのタイトルを見てすぐに「ジャンヌダルク」とわからない人も多いと思う。)それを考えれば「単に日本が舞台の物語をアメリカ人が楽しめるように作った」わけですから、変ではない。逆に適当に日本語を混ぜたところがいい感じになってる、うまい演出だと思いました。(Ken Watanabeが、Sayuriをせかして人力車に乗せるシーンで、「急いで乗るんだ」という台詞を英語で言った後に「さぁさぁ」という場面なんか、Ken Watanabeのアドリブなんでしょうがとても雰囲気が出てました)それから映像はかなりきれい。変に日本ぽさを強調というのではなく、飽くまで自然に、明と暗のコントラストに日本ぽい色を重ねたりして非常に良かったです。

Michelle Yeohはやはり貫禄。着物姿も美しい。主役のZiyi Zhangは好みの女優さんではないのでまあ、、、でも化粧を落とした方がかわいいかも。日本の俳優さんも捨てたもんではありません。桃井かおり、たいした存在感。工藤夕貴、演技も英語うまいんですね、さすが国際派。役所広司、この人、これでも英語しゃべれないんだそうです。舞の海カメオ出演にはちょっとびっくりしました。さゆりの子供の頃を演じた大後寿々花ちゃん、かわいい。(話によると、北の零年で競演した渡辺謙の推薦だったそうです)

確かにZiyi Zhangが日本人を?なんで日本の物語を英語で?なんか、ちょっと日本を誤解してない?と言う意見はわかります。ただ、結構海外暮らしが長くなった私から見ると、このくらいの誤解で済んでいるというのは上出来だと思います。(少なくともゲイシャは娼婦ではない、という精神は貫かれている)Last Samuraiもそうでしたが、昔に比べればだいぶ日本をちゃんと伝えているような気がします。

まあ、普段から日本語混じりで日本語訛りの英語を使っている私から見れば、、、ぜんぜん違和感のない日本映画 in English。良い!☆☆☆☆4つ。