「天使と悪魔」

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

Da Vinci Codeはだいぶ前に読んだので内容をすでに忘れてちゃったりしてる私ですが、細君の要請で購入したダン・ブラウンの「天使と悪魔」を英国に戻る道中に読み始め、夕べ3時までかかって結局一気に読了してしまいました。

内容的にはほとんどDa Vinci Codeと一緒のような気がします。現実に存在するさまざまな小さな不思議を点と点でつなぎ合わせることによって、とてつもない空想をつむぎだす旅行記系殺人事件(要するにインテリ度を極度に増した海外版内田康夫系)、そんな感じでしょうか。読んでいると真実と虚実の境がまったくわからなくなってしまいます。たとえば「キージ礼拝堂」のピラミッド、なぜあそこにラファエロはピラミッドをデザインしたのか、理由はわかっているのでしょうか?真実は闇の中、それだけにこのダン・ブラウンの話に現実味が増してきます。ダン・ブラウン、恐るべし。良くこれだけのことを知っていて、よくこれだけの話を創造できる、まさに天才的。おそらくはもともと様々な逸話が残っており、それらをうまく組み合わせて話を組み立てているのだとは思いますが、それでも面白い事には変わりはない。
Da Vinci Codeに比べると内容がVisualにしやすく、映画向きのような気がします。ただ、本当にバチカンの中に入って撮影できるのか、、、難しいんでしょうね。それからこのラングドン教授。私の想像力が乏しいのか、もうトム・ハンクスにしか見えません。(ちなみに小生、まだ映画のDa Vinci Codeは見てません)当初はラッセル・クロウが候補だったらしいのですが、やっぱりトム・ハンクス。それからヒロインのヴィットーリアですが勝手にレイチェル・ワイズを思い浮かべて読んでおりました。(ヴィットーリアはラテン系との記述があるのですが、「ナイロビの蜂」の彼女と結構ダブったので。。。)もうひとつ、24時間が鍵になっているところから「24」みたいだな、、、ラングドンじゃなくてジャック・バウワーでも良いではないか、などと思ってしまいました。(と思ったら実際に24側からアプローチがあったらしいです。結局TVにはしたくないということでダン・ブラウン側が断ったとか。ただ、そのアプローチしたブライアン・グレイザーはその後Sony Picturesに雇われ、Da Vinci Codeを製作することになったとか。

もう一度、ローマに行きたいなあ。ダン・ブラウン、現在3作目の執筆中とか。楽しみです。